SUMMARY
アース製薬の消臭芳香剤「スッキーリ!Sukki-ri!」は、シンプルな商品名と、“消臭芳香液ボトルが上にあることで、液残りがしない”というユニークな着眼点を持った商品です。2021年秋に商品リニューアルを行い、テレビCM、YouTube やTwitter 等のSNS を活用したコミュニケーションを行ってきました。しかし他社製品と比べ、認知度が低く、特に30-40代の主婦の認知率の低さが課題でした。また、従来のSNSコミュニケーションでは【伝えたい内容は届けられるものの、伝わっているかお客様の反応を感じづらい】ことを課題に感じていました。
そこで新たな媒体として、30-40代主婦ユーザーが増加しているTikTokを活用。TikTok で視聴され拡散されるコンテンツ作りと、認知につながるブランドプレイスメントをどちらも両立するクリエイティブノウハウに期待いただき、ワンメディアに相談いただきました。
今回活用するTikTok は、日々新しい発見を求めて視聴しているユーザーが多いことから、クリエイティブの工夫次第で広告であっても受容されやすい傾向にあります。*1
UGC数、動画再生数と商品認知度(ブランドリフト調査)をKPIに、商品名とパッケージをエフェクトに取り入れたハッシュタグチャレンジ「#スッキーリ変身チャレンジ」を企画。一般ユーザーが参加しやすいチャレンジにするため、振り付けをしなくても気軽に楽しめる“変身”フォーマットでTikTokエフェクトを制作しました。
*1 カンター、世界初の「グローバル広告エクイティランキング」を発表 世界の消費者は、TikTok上の広告に好意的 https://www.kantar.jp/solutions/reports/16940
WHAT WE DO
ユーザー参加型のチャレンジにおいて動画再生数を増加する鍵になるのは、オリジナルエフェクトを使って投稿される動画(UGC:User Generated Contents)の件数です。
エフェクトクリエイティブとしては、ビフォーのもっさり感から、アフターのスッキリ感を演出するために、当時は真新しい*セグメンテーション機能 2を活用したヒーローアニメ風の変身フォーマットと、画面トランジョンを取り入れたエフェクトを作成。消臭芳香剤を登場させる際、広告感を出しすぎないために、アニメの変身アイテムをモチーフとして馴染ませました。
起用クリエイターは、今回のエフェクトのトーン&マナーをうまく活用でき、特定のコミュニティのファンを持つクリエイター7組を選定。人気クリエイターの「おおしま兄妹」さん、「つねおファミリー」さんに加え、ワンメディアが運営するCC所属の「いよちゃん」さんの3名の動画の広告配信を実施。また、CC所属の「たむらなおや」さんほか、4組のクリエイターを“お手本クリエイター”としてアサイン。また、一般人によるPR投稿も50組アサインし、配信開始からUGC拡散の最大化を図りました。
*2 セグメンテーション機能:人のシルエットを切り抜く機能
OUTCOME
【1】平均より高いUGC投稿数を創出
結果は、UGC投稿数1,142、再生回数2,254万回でした。UGC投稿数が平均値900 *3より高いことから、ユーザーがエフェクトを活用して自主的に投稿を行っていたことが分かります。 要因は、“変身”エフェクトによってユーザーが気軽に参加しやすいものであったことや、クリエイターが持つコミュニティのファンの存在がコミュニケーションを生んでいたためです。また、ハッシュタグチャレンジやエフェクトの波及力によって、今回の施策においてメイン購買層ではないが、販売予備層である若年層へアプローチができました。
*3 ワンメディア自社実績比
【2】平均の6倍の視聴完了率を達成
お手本クリエイターのPR投稿のうち、4名のクリエイター動画で視聴完了率が10%以上だったことも本施策の成果です。全体的に、平均の6倍 *4の視聴完了率を達成したことから、最後までコンテンツを視聴してもらうことにより、最大の目的である“商品認知”をより多くの人へ届けられました。“変身”というビフォー・アフターフォーマットが、視聴者の「続きが気になる」という視聴モチベーションを維持できたことに加え、特に対象の4名については”ビフォー”のビジュアルにインパクトがあり、冒頭3秒で「変身する」という期待値が伝えることができたためになります。
*4 ワンメディア自社実績比
【3】ブランドリフト調査を実施、ブランド認知では+3.9%の結果に
ブランド認知の指標を測るブランドリフト調査の結果、+3.9%の絶対的ブランドリフトが得られました。 以上の結果から、エフェクトにおいてロゴや名称、ビジュアルが入っていたため認知のリフトが見られたことが要因として挙げられます。
プロモーション実施後、アース製薬ご担当者様より以下のようにご評価いただいております。 「TikTokのプロモーション実施週は、前年同週と比べ売上シェアもアップしており、販売への寄与にも繋がっている様子が見られました。TikTokの活用という観点では、これまでのSNSを活用したコミュニケーション施策とは違って、お客様がエフェクトを活用してハッシュタグチャレンジに楽しく参加していただいた反応を直接知ることができたことは良かったです。会社としてTikTokを活用したプロモーションを実施するのは初めてだったので、TikTokに関するノウハウを持たれているワンメディア様と協業できたことも成功の要因と考えています。今回を機に、今後もTikTokを活用したプロモーションは実施していくのではないかと考えております」
TikTokを活用したプロモーション施策にご興味がある企業様は、下記よりお気軽にお問い合わせください。
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